ポケモンはMOTHERのフォロワーじゃないのでは?

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初代ポケモンはMOTHERを参考にして作ったと言われることがある。
Wikipediaにも以下のような記述があった。
『MOTHERシリーズ』は田尻がポケモンを製作する上で参考にしたRPGでもあり、そのためか共通点も多い(RPGでは当時珍しい現代の世界観であることや、主人公の服装など)。
 
この記述はあまり正しくないと思う。というのも、田尻さんはCONTINUE誌のインタビューで以下のように言っているのだ。
田尻:僕の中のイメージとしては、まず「ドラゴンクエスト」のような"騎士英雄伝"を題材にしたものに異議申し立てをした「マザー」というものがあってね
 
ーああなるほどね。
 
田尻:でも現代の主人公を題材にした「マザー」ですら、舞台はアメリカ郊外の田舎町で、主人公がプレイヤー自身ということとは、また違うだろうっていう思いがあった。だからこそ「自分自身が主人公である」ということが明らかなゲームを作ろうと決した時にポッポみたいな、ああいう普通の動物を思わせるキャラクターまで許容範囲にするって方向に行ったわけで・・・
 
ー(略)「ポケモン」の舞台設定というのは、非常にドメスティックな、日本的な風景の持ち方だと思うんですよ。
 
田尻:そこはかなり意識したよ。僕ぐらいの年齢でいうと、自分自身の投影だと思い込んでいたものの多くが、実はアメリカ文化の象徴であったり、そういったものに置き換わっている気がしてね。それが良いか悪いかは別にして、そういった勘違いの延長線上に「マザー」があったんだけど、あれを日本人が作るということが、まさに、その辺のアイデンティティの曖昧さを象徴しているというかね。糸井さんが「マザー」で"騎士英雄伝"的なロールプレイングゲームの狭量なテーマに対して異議を唱えたと同じように、僕は「マザー」とそれ以前のゲームに対して異議を唱えてみようと思った。
 
CONTINUE Vol 9 - 田尻智の90年代 より引用
つまり、田尻さんは「ポケモン」を「マザー」へのアンサーとして作っているということだ。
Wikipediaでは「参照した」とある。これだとフォロワーだと書いてあるように見えるし、実際そのように語られることも多いが、このインタビューで言っているのは寧ろその逆。
 
確かに、ポケモンを見てみると、コンビニのようなトレーナーズショップ、道場破りのようなジム戦、シオンタウンのお墓、ヤマブキシティの町並みなど、日本的な個所がいくつも見られる。
 
実家のテレビにスタンドバイミーが映っているのも、意味があるように思えてくる。
スタンドバイミーを見て「そろそろいかないと」と自分の冒険に旅立つあのシーンは「この作品はMOTHERへのアンサーである」という田尻さんから糸井さんへのメッセージ。・・・と思うのは考え過ぎだろうか。
 
しかしそんなゲームを「任天堂に話をするなら糸井さんでしょ」ってことで「エイプ(*)」に協力をお願いしてるのはすごいな。
 
* クリーチャーズのスタッフが多く所属していた会社。MOTHERの開発や攻略本などで有名